短大で保育士資格の取得を目指すメリット3つ


保育士の資格を取る方法はいろいろあります。
保育士養成の専門学校に行く、短大や4年制大学できっちり勉強する、通信講座を利用して独学で取得するなどさまざまです。
どれを選んだら良いのか迷っている高校生のために、私が短大での保育士資格を強くオススメする理由が3つあります。
この記事の目次
保育士資格を短大で取得するメリット1~早く現場に出られる
短大の課程は通常2年で修了します。
保育士の仕事は、子どもたちとのふれあいの中で覚えることが多く、しかも、4年制大学で勉強したことすべてを使うわけではありません。
保育施設では、指導方針にオリジナリティを持たせていることが多いため、保育の現場では学歴よりも経験が重視される傾向にあり、年齢よりも今の施設で働いている順番で先輩・後輩が決まります。
後輩は先輩から指示されたり、園のやり方について指導されますし、先輩がするべき雑用を代わりにするように求められることもしばしばです。
年下からいちいち指摘されることにカチンと来る保育士もいます。
短大で保育士資格を取得した保育士は、4年制大学の卒業生よりも2年早く現場に出られるので、若くても責任のある仕事を任されるチャンスが多いのです。
保育士資格を短大で取得するメリット2~コストパフォーマンス
短大の学費と4年制大学の学費を比べた場合、保育士資格を取得する学科では1年間の学費にそれほどの差はなく、年間100万円ほどです。
しかし、短大は2年間で修了しますから、学費は4年制大学の半分ほどしか必要ありません。
短大卒の保育士の給与と4年制大学卒の保育士の給与に、差を付けている保育施設もありますが、その差も月額で数千円から2万円という話です。
保育士という資格しか使わない施設では、4年制大学で取得したほかの資格取得が給与に反映されず、給与に差のない保育施設もあります。
私が勤めていた保育園では、短大卒と4年制大学卒の保育士の給与の違いは1万円ほどで、手取りにすると数千円しか違いませんでした。
保育士になりたての人の初年度年収は平均で300万円ちょっとなので、4年制大学で200万円かけて勉強している間に、短大で資格を取得した保育士は、600万円は稼いでいる計算です。
たとえ、給与に月額で2万円の差があったとしても、800万円を取り返すには3、4年も必要なのです。
通信教育でコツコツ独学する方法もありますが、別の仕事をしながら保育士資格の勉強をする時間を確保するのは、かなりキツイです。
独学の場合、何度も試験を受けてやっと資格を取っている人もいることを念頭に置きましょう。
簡単だと思って受験対策を怠ると、何年かけても合格できません。
高校生の場合、短大への入学は、指定校推薦を利用できることが多いです。
厳しい受験勉強をせずに、在学中の成績だけで、希望の短大に進学できることもあります。
保育士資格を短大で取得するメリット~選択肢が広がる
専門学校の費用は保育士より安く、通信制の学校もあります。
ただし、短大と違って、保育実習に行ってみて、自分には保育士という仕事は合わないと気づいても、専門学校では進路変更先が限られています。
短大であれば、保育学科以外の学部も併設されていることが多いので、学校経由で保育士以外の求人を紹介してもらえるというメリットがあります。
保育士を目指す人の短大選び
短大選びでは、保育士資格取得コースのある短大にターゲットを絞りましょう。
保育科だけでなく、幼児教育学科やこども学科でも保育士資格は取得できます。
さらに、保育士の資格だけでなく、幼稚園教諭の資格も同時に取得できる短大がオススメです。
2004年に始まった保育所と幼稚園の総合施設・認定こども園が、今後ますます増えていくと考えられるからです。
もし、自分の勤める保育施設が、都道府県知事の認定を受けて認定こども園になった場合、保育士資格だけでなく、幼稚園教諭の資格も必須になります。
就職先を広げるためにも、保育士と幼稚園教諭の資格を同時に取得できる短大を選びましょう。
保育士を目指すのであれば、在学中に保育園で実習できることが望ましいです。
保育学科であれば、実習先は保育園や児童養護施設など、子どもの福祉に関わる施設がメインとなります。
チャンスがあれば、幼稚園での実習も経験しておきしましょう。
幼児教育学科でも、保育園での実習は可能ですが、「小学校教諭二種」の資格取得のために、小学校が実習先と決まっている短大もあるので、注意してください。
保育士資格は短大がオススメ
保育士資格を取得するなら短大がオススメです。
2年で資格を取得して、早く現場に出て、早く仕事を覚えられるからです。
コストパフォーマンスの良さも見逃せません。
保育士になるための勉強をしていく中で、万が一、自分に合わないと気が付いた場合、ほかの就職先を選びやすいのも、短大で保育士資格取得を目指すメリットです。
今後、認定こども園のような施設が増えることを考えると、保育士資格だけでなく、幼稚園教諭の資格も同時に取得できる短大を選ぶと良いでしょう。