保育士はピアノが弾けないとなれないの?演奏が苦手な人へのヒント

保育園の近くを通ると子ども達の元気な歌声が聴こえることがよくありますね。
手洗いやお片付け、みんなで繋がって電車になって歩くとき、子ども達を集中させるための手遊びや季節の歌、朝の会の歌などなど子ども達と触れ合う保育の中では音楽に溢れています。
子ども達が好きな歌をピアノでさっと弾ける保育士を見ると憧れますね。
小さいころからピアノを習っている人は難なく弾けるでしょうが、大人になってから習うピアノには苦労しがちです。
そういう事から子どもが好きで保育士になりたいけれど、ピアノ弾けないから無理なんて思っている人も多いのではないでしょうか。
実は、ピアノが弾けなくても保育士になれるのです!
園によっては特別な保育方針でピアノの技術を求めているところもありますが、ピアノが弾けなくても大丈夫と求人に書いてある園が多く見られます。
ここでは、保育士の資格を取るためにピアノが弾けることは必須条件なのか、ピアノ演奏が苦手でも楽しく音楽活動をする方法をご紹介します。
この記事の目次
保育士資格試験でピアノは必要?
資格試験で保育士資格を取得するには、試験科目は筆記9科目、実技2科目に合格する必要があります。
実技は「音楽表現」「造形表現」「言語表現」の中から2科目選んで受験します。
このうちピアノ演奏をするのが「音楽表現」であるため、ピアノが苦手な方は「造形表現」「言語表現」を選択すればよいということになります。
またピアノは弾けないけどギターが弾けるという方はギターでの受験も可能です。
「音楽表現」では事前に出される課題曲2曲を楽器の伴奏で歌うことが必要です。
子ども達になじみの深い童謡が多いので難しくはありませんが、止まったり、やり直したり、声が小さかったりするとマイナスポイントになりますので、伴奏を間違えてもわからなくなっても止まらず弾いて、角楽しそうに元気よく歌いきることで合格したという話も聞いたことがあります。
過去5年の課題曲例
- 平成30年度:「おかあさん」「アイアイ」
- 平成29年度:「こいのぼり」「一年生になったら」
- 平成28年度:「かたつむり」「オバケなんてないさ」
- 平成27年度:「海」「ちびっか・ぶーん」
- 平成26年度:「おつかいありさん」「おへそ」
こちらについては楽譜通りじゃなくても大丈夫で、簡単な伴奏にアレンジしたものを演奏しても問題ありません。
短大や専門学校での資格取得は、ピアノは必要?
学校で資格取得を目指す際には、ピアノ演奏は必須科目になっています。
でも弾けないと取得できないかというとそうでもなく、短大や専門学校に入学してから初めてピアノを触ったという人も少なくないです。
そういう人たちのために、専門の先生が授業で教えてくれます。
ピアノの授業は個人レッスンなので、他の人に気を遣うことなくレッスンを受けることが出来ますし、練習するスペースも用意されているので、家にピアノがなくても練習することが出来ます。
学校ではバイエルなどの教本と保育園で使われる定番の曲を練習し、課題をひとつひとつクリアして行くことで取得できます。
弾けないとピアノから逃げず、練習する姿勢が大事になってきます。
ピアノの練習方法
ピアノが弾けない人の理由の多くには、楽譜が読めない、和音が弾けないなどあります。
そんな時は、ピアノを弾いている手元をうつしている動画などを参考にしましょう。
また弾ける友人などに簡単な伴奏を弾いてもらい撮影して繰り返し見て真似をするというのも、練習方法としては良いかもしれません。
ピアノは毎日弾かなければ、子どものころから習っていた人でさえ指が上手く動かなくなってしまいます。
毎日少しでもいいのでピアノに触れて指を動かすことを続けているうちに、上手になっていくでしょう。
ピアノ演奏が苦手でも出来る音楽表現
ピアノが弾けなくても保育士はできる!とはいえ、子ども達の生活には音楽がたくさん溢れています。
何も歌わず過ごすのも味気ないものです。
そんな場合はCDを流したり、ピアノが得意な同僚に弾いてもらい録音したり、弾ける保育士に頼むなどなどで対応することが出来ます。
さらにタンブリンや鈴などを使ってリズムを取って、前奏の代わりにして保育士自身が歌うという手もあります。
保育現場で使う事が多い曲
保育園によって違いますが朝の会、給食を食べる前の歌、帰りの会などの生活の歌が決まっています。
- 「おはよう」 作詞:増子とし / 作曲:本多鉄麿
- 「おむねをはりましょ」作詞:不詳 / 作曲:不詳
- 「朝のごあいさつ」 作詞:高すすむ / 作曲:渡辺茂
- 「おべんとう」 作詞:天野蝶 / 作曲:一宮道子
- 「さよならのうた」 作詞:高すすむ / 作曲:渡辺茂
- 「おかえりのうた」 作詞:天野蝶 / 作曲:一宮道子
- 「たんじょうび」 作詞:与田純一 / 作曲:酒田富治
- 「たんじょうびのうた」 作詞:まきみのり / 作曲:峯陽
以上のものが使われている事が多いです。
ピアノが弾けないことなんて怖くない!
ピアノや楽器演奏に合わせて子ども達が歌ったり踊ったりしてくれる事は、嬉しいことですし楽しい事でもありますがピアノや楽器演奏に合わせて保育をすることだけが、音楽表現ではありません。
アカペラで楽しそうに歌っている先生を見ると、子ども達も楽しさに巻き込まれてリズムを取ったり一緒に歌ったりするものです。
何よりも保育士自身が歌うことを楽しむことが大事になってきます。
もちろんピアノをぜひやっていきたいと思っている方でも保育園で使用する曲はそこまで難しい曲はないので、しっかり練習すればきちんと弾けるようになりますよ。
