モンスターペアレンツが来た時の保育士の対応の方法は


ここ数年前から教育現場で問題になっているのがモンスターペアレンツです。
モンスターペアレンツというのは、保育園、幼稚園、学校、職員に対して非常識で理不尽な要求をしてくる保護者のことです。
勤めている保育園にモンスターペアレンツが来た時に、保育士としてどのように対応すれば良いでしょうか。
この記事の目次
保育士の半数がモンスターペアレンツに遭遇経験あり
私が身近な保育士達にモンスターペアレンツに出会った経験があるかと尋ねたら、約半数があったことがあるとのことでした。
どんなモンスターペアレンツに出会ったのか内容を聞いてみると、「子ども同士のトラブルやケガに過剰に反応し、クレームを入れてくる」というものが多いです。
子ども同士でトラブルがあった場合、そのいきさつを保護者に一応伝えるのですが、それに対して親自身が怒鳴り込んできたり、相手の子の親を呼べと要求したりすることがあるのです。
次に多いのが、「子どもの発表会の配役が不満でクレームを入れてくる」です。
なぜ主役をうちの子にしてくれないんだとか、なぜうちの子を前に出さないんだなどのクレームです。
ここ数年でモンスターペアレンツが増えていると言われていますが、以前からクレームをいう保護者はおり、実際のところ、対応に苦慮していたことがあります。
保育士はモンスターペアレンツにどう対応すれば良いか
モンスターペアレンツの要求は、あまりにも理不尽なものなので怒りを覚える保育士も多いでしょう。
つい議論を交わして納得してもらいたくなるものですが、これはあまりおすすめできません。
また、モンスターペアレンツに反論することも避けた方が良いでしょう。
気持ちは良くわかりますが、そうしたことで事態が良くなることはほぼないからです。
保育士になりたての頃、クレームを言ってきた保護者に話の途中で反論してしまったことがあります。
その後どうなったかはお察しの通り、火に油を注ぐ状態で大変なことになりました。
この時、先輩保育士から対応方法を教えてもらったのです。
それが、「相手の話(クレーム)は最後まで聞くこと」と言われました。
モンスターペアレンツからのクレームは、まず最後まで話を聞くことが大切です。
不平不満をぶつけることで、何か不満なことが取り除けるのではと考えているかもしれないのです。
まずは保護者の言い分を聞き、気持ちを受け入れます。しかし、理不尽な要求に応える必要はありません。
園としてできること、できないことをはっきりさせ、相手に冷静に伝えることが大切です。
何でも言うことを聞いていたり、謝ってばかりだと相手の要求はさらにエスカレートします。時には毅然とした態度を取りましょう。
モンスターペアレンツのことは保育士一人で抱え込まない
モンスターペアレンツの理不尽な要求に、担任教師が精神バランスを崩し、休職せざるを得なくなったという話はよくあります。
どうにかしようと抱え込んでしまうからです。
モンスターペアレンツの対応については、保育園全体の問題です。
基本的には先輩や主任、園長とまとまって対応するのが良いでしょう。
対応には一貫性を持ち、人によって言うことが違うということがないようにしましょう。
要求してきたことに対しての改善策は早めに出し、具体的に示すことが大切です。
何度も同じ保護者からクレームを受けていると、「またか」と、ぞんざいな態度で対応してしまいがちです。
気持ちは良くわかりますが、誠心誠意対応しているという姿勢を見せるようにし、とりあえずはクレームや要求の内容を最後まで聞くようにしましょう。
対応する時は、第三者に同席してもらうとか、同意を得てから話の内容を録音するようにすると、大きなトラブルに発展しにくくなります。
保育士が行うモンスターペアレンツの正しい対応方法は
保護者は子どものことを思って苦情や要求を言ってくるのでまずは真摯に受け止めることが必要です。
保育の質を高めるためにも大切なことです。
しかし、中にはどうしても受け入れることができない要求をしてくる保護者がいます。
そうなる前に保護者とのコミュニケーションを密にして、お互いを理解し信頼関係ができれば、問題が起こっても話し合いで解決することがあります。
転職先を探す場合でも、モンスターペアレンツ対策はどのようにしているかを確認してみると良いでしょう。
先生同士の風通しは良いか、相談しやすい環境かは確認しておくと安心です。
転職サイトで紹介された場合は、職場の環境などについても事前に教えてくれることもあるので利用してみると良いでしょう。
保育士がモンスターペアレンツを作らないように
モンスターペアレンツの対応には各保育園も苦慮していますが、コミュニケーションを密にすることで良い方向に向かいます。
モンスターペアレンツだからと避けたりせず、向き合うようにしていくと歩み寄れます。
対応の仕方によっては保育士がモンスターペアレンツを作ることになるので注意が必要です。