豆まきで福を呼ぶ。節分の出し物や注意点をご紹介

毎年2月3日に行われる節分祭、この日に豆まきをする家庭や保育園は多いのではないでしょうか。
子ども達の中には初めてみる怖い顔の生き物に、涙する子も多くいるでしょう。
さてそんな豆まき、園ではどういう事をしているのかご紹介したいと思います。
豆まきの目的は?
日本の伝統や慣習を教え、昔からある行事を未来へ受け継いでいくために季節の行事が行われています。
節分も伝統の行事ですが、ではどういう意味があるのでしょうか。
節分である2月3日が旧暦で冬から春に変わる日とされています。
新しい春が来る日を新しい1年のはじまりとして、節目の日ということで節分と言われるようになりました。
この節目に悪いものを追い出し、新しい季節を迎えましょうということで邪気を払うことから「鬼」を見立て、邪気を払う力があるといわれる「大豆」を巻いて鬼を退治するようになったという説があります。
しかし子どもには少し難しいですね。
由来を正しく教えるのも大事ですが、一番子ども達に伝わるのは、
心の中にいる弱い心の鬼をやっつけて、強い心になりましょうが良いかもしれません。
節分は単に豆をまくだけでなく、わがままを言ったり泣いたり、すぐに怒ったりする弱い自分と向き合うことを目的として園行事を行っています。
実際にどんな事をするの?
実際にどんな事をするでしょうか。
まずは節分の由来を絵本やペープサート、パネルシアター、保育士による劇を通して話します。
そのあとの豆まきですが年齢によって少し違いますのでご紹介します。
0~2歳児の場合
0~2歳児は節分の由来は難しいので鬼が出て来る絵本やペープサートなどを見せます。
鬼のお面をかぶった保育士が登場する園が多いかと思いますが、鬼の口に穴をあけた子ども達よりちょっぴり大きいものに子ども達がカラーボールを投げるというゲーム感覚の豆まきを行う園もあります。
3~5歳児の場合
3~5歳児も節分の由来を絵やペープサート、パネルシアターなどを用いて話します。
そして子ども達に今から鬼が出てくることを心準備させて、鬼に扮した保育士が登場します。
そして豆をまきますが、豆は殻付きのピーナッツや大豆、新聞紙で作ったボールなど園によって大きく変わります。
当日までに必要な準備
お面や升
豆まきといえば鬼のお面でしょう。
月齢、年齢に合わせた制作工程で作られた様々なお面をかぶった子ども達はとってもかわいいです。
ティッシュの空き箱や紙袋などを使ったお面などが多いです。
また豆を入れる升となる入れ物も必要です。
牛乳パックや紙コップなどを使った入れ物を飾り付けて作るなどがあります。
0~2歳児の場合
節分にまつわる絵本やペープサートなど簡単なお話しや、鬼の登場の代わりの鬼の絵が必要です。
0~2歳児は大豆などの豆は口に入れると誤飲に繋がるため、大豆などの豆は使用せず、カラーボールや新聞紙のボールなどで代用します。
3~5歳児の場合
鬼の衣装、豆まき開始前の節分にまつわる絵本やペープサートなど保育士による出し物の用意が必要です。
また豆の準備も必要です。
おすすめ絵本
「まめのかぞえうた」著者・編集:西内ミナミ、和歌山静子
リズムよく進むお話しに子ども達もノリノリです。
「おにはそと」著者・編集:せなけいこ
豆まきで逃げた鬼たちですが子どもの鬼が取り残されてしまいました。
ところが子鬼は人間の子ども達と仲良く遊ぶお話しです。
「おなかのなかにおにがいる」著者・編集:小沢孝子、西村達馬
おなかの中に鬼がいる設定でストーリーが進んでいきます。
他にもたくさん素敵な絵本がありますので、子ども達の興味に合ったお話を選んでくださいね。
豆まきをする上で気を付けたい事
トラウマにならないように
豆まきの際に鬼が出て来て、鬼を見て怖がりながらも頑張って豆を投げる子ども、大泣きして動けない子どもなど様々な姿は可愛いですね。
そんな子ども達を見て、ついつい熱が入った演出をしてしまいがちな節分に小さな子ども達はトラウマを抱えてしまうことがあります。
翌日から夜泣きをするようになったり、体調を崩したり、保育園に行きたくないという子もいます。
しばらくすると笑顔で登園しても翌年の節分が近づく頃には、保育園に行きたくないと泣く子もいます。
そうなっては、心の中にいる弱い鬼を退治するという主旨と大きく異なってきますので、行き過ぎた演出をしないように気を付けたいものです。
撒いた豆の掃除
豆まきはクラスで行う園、お遊戯室などのホールで一斉に行う園、園庭で行う園など様々ですが、0~1歳児は誤飲に繋がったり、落ちている豆を拾って口に入れる子もいたりと衛生的にも問題があります。
室内などでは大豆や落花生などを撒いた後は滑りやすくもなり転倒事故にもつながりますので、終了後は速やかにキレイに掃除をする必要があります。
豆を撒いて福を呼ぼう!
節分の日の翌日、いつもはカバンや水筒を自分で持たない子どもも自分で持ったり、ママがいいと泣いていた子が泣かずに登園してきたり、弱い自分と向き合って頑張る子ども達の姿が見られることもあります。
そんな姿を逃さずキャッチして子ども達をたくさん褒めて抱きしめてあげてください。
子ども達は褒められることで自信をつけ、更に成長していきます。