保育士試験で行われる実技試験には何がある?

保育士試験には実技試験があります。
実技試験に合格しなければ保育士資格は得られないので、必ず試験内容を事前にチェックしておきましょう。
試験内容がわかっていれば事前に練習するなどして準備できます。
この記事の目次
保育士試験は筆記試験と実技試験がある
資格試験というと筆記試験だけで済むものも多いですが、保育士試験に関しては筆記試験と実技試験の2種類があることに注意しなければいけません。
筆記試験の準備ばかりして実技試験の準備が遅れると落ちる可能性もあります。
ちなみに保育士試験を受けなければならないのは短大や大学、専門学校といった養成学校を卒業していない人だけで、養成学校を卒業している場合は自動的に保育士資格が得られるようになっています。
私は養成学校を卒業していないので、保育士試験を受けて保育士資格を得ました。
私と同じように試験を受ける人は一から勉強しなければならないので、大変だと思いますが、準備さえしておけばそうそう落ちることはありません。
基本的に保育士試験で重要なのは筆記試験で、実技試験は受験者の合格率が高めです。
実技試験は3部門から2部門を選んで行なう
保育士試験の実技は音楽表現、造形表現、言語表現の3部門が対象です。
3部門すべてをこなさなければならないわけではなく、このうち2部門を選んで実技試験を受けることになります。
音楽部門ではギター、ピアノ、アコーディオンの3つの楽器から1つを選んで曲を弾き語りします。
童謡が課題曲になるので、そこまで難しいものではありませんが、失敗してもやり直しはできません。
また歌は上手さよりも大きい声で歌うことが大切です。
造形部門では絵を描きます。
何の絵かは試験時に教えられますが、基本的に保育関係のものが課題になります。
道具は鉛筆(色鉛筆)、シャーペン、消しゴム等で、時間制限は45分以内です。
絵は上手さよりも、明るくて温かみのある内容のものを描くことが大切です。
言語部門では、子供が目の前にいると仮定して話をします。
時間は3分間で、子供が安心して聞けるような声の出し方や話し方を意識できると高評価です。
時間が3分しかないからといって早口で話してしまうと子供が聞き取れない可能性があるので、うまく時間配分を考えましょう。
実技試験は何を選ぶべきか?
実技試験はもちろん自分が得意な部門を選べばいいのですが、中には自信のある部門が1つもないという人もいるでしょう。
そういう場合、ハードルの高い音楽部門を避け、造形部門と言語部門の2つを選びがちです。
しかし、造形部門と言語部門も決して簡単な実技というわけではありません。
造形部門は当日出された課題に柔軟に対応できる能力が必要ですし、言語部門は3分間の話をあらかじめ記憶しておく必要があります。
また、保育園の先生はピアノを弾くイメージが強いことから、「音楽の実技試験はピアノが弾けないと不合格」と思っている人も多いですが、ギターやアコーディオンでも可としていることからも分かるように、ピアノが弾けなくても問題ありません。
楽器をそれなりに弾ける人であればむしろ積極的に音楽の実技を行うべきでしょう。
実技試験は筆記試験に通過してから行う
保育士試験はまず最初に筆記試験(8教科9科目)を行い、それに通過しなければ実技試験に進めません。
筆記試験はマークシートで6割以上の点数が必要です。
実技試験の日程は例年では大体筆記試験が終わってから2ヶ月程度後です。
このようにしばらく間があくので、筆記試験が終わってから実技試験の準備を始めても構いませんが、やはり万全を期すなら筆記試験の前から始めておくべきです。
特に暗記が必要な実技を受ける場合はなるべく早いうちから覚え始めるのがいいでしょう。
実技試験の合格率は大体8割程度以上です。
そのため、辛口の審査をされる心配はありません。
保育士はあくまでも保育のプロであり、芸術や話術のプロである必要はないのです。
【まとめ】保育士試験では音楽・造形・言語の実技を行う
保育士試験の実技では音楽・造形・言語の3部門のうち2部門を選択して行います。
音楽ではギター、ピアノ、アコーディオンのいずれかの弾き語りをし、造形では保育関係の絵を描き、言語では話をしてテストされます。
いずれの実技も上級者レベルの実力を見せる必要はなく、あくまでも保育士として問題のないレベルであればOKです。
具体的には音楽の実技なら声が大きくて元気に歌っていること、造形の実技なら明るくて温かい絵であること、言語の実技なら子供が安心して聞きとれる声や話し方であることが重視されます。
実技試験は音楽が避けられがちですが、造形は課題が当日出されますし、言語は3分間の話を暗記しなければならないので、音楽以外も簡単ではありません。