子どもがいじめられている時に保育士がすべき対応方法をご紹介


「ひょっとしていじめ?」と思うような場面に保育士が遭遇した場合、子どもたちのために必ず適切な対応が必要です。
そういった場面にいきなり遭遇してしまうと中々うまくいかない事もあるかと思います。
ここでは子ども同士のトラブル、いじめに対しての適切な対応をご紹介します。
この記事の目次
いじめかどうか子供たちをよく観察する
子供たちのいじめのような場面に遭遇すると、「まさかうちのクラスの子が」と思う保育士もいるでしょうし、「守ってあげなきゃ!」と思う保育士もいるでしょう。
子供たちのいじめに対して、まず保育士がしなければならないことは、本当にいじめであるかどうかの見極めをすることです。
子供たちの間で起きている出来事で、大人の世界であればいじめに当たるような行為であっても、保育園児くらいの子供たちの間ではいじめに当たらない場合があります。
なぜなら、子供たちが行っている行為は、いじめとの意識はないままに行っている場合があるからです。
保育園に通うくらいの子供の年齢では、まだその行為がどんな意味を持つのかをしっかりと理解していないことが多く、他の子のリアクションが楽しくて悪意なくやっていることもあるためです。
例えば、ある一人の子供が持っていたおもちゃを単純に使いたいという気持ちだけで、おもちゃを取り上げたとします。
そのような場合、意地悪をしてやろうと思ってそうしているわけではありません。
また、数人で一人を囲んでいる場合も、勝手にいじめだと判断してすぐに保育士が介入するのではなく、様子を見て状況を見極める必要があります。
なぜなら、子供たち自らで解決する力を培う必要があるからです。
一対複数であっても、きちんとお互いが話し合いをしているような状況であれば、保育士は一歩下がって見守る必要があります。
危害を加えている場合には保育士がすぐに止める
いじめのような状況を発見して、子供たちが危害を加えているような場合には、すぐに止めなければなりません。
どんな理由があっても、暴力は絶対にいけませんし、保育士には一人一人の子供たちを安全に保育する義務があります。
したがって、子供が他の子供に危害を加えるようなことがある場合には、すかさず間に入ってそれを止めさせましょう。
そして、暴力はしてはいけないことであることを、しっかりと子供に伝えましょう。
その時には、ただやってはいけないとだけ伝えるのではなく、なぜいけないのかを理由をつけて伝えるようにしてください。
子供たちにいじめの理由を聞く
子供たちには、なぜいじめがいけないのかをしっかりと理解してもらう必要があります。
そのためにも、なぜいじめをしているのか理由を聞かなければなりません。
頭ごなしに怒ったとしても、子供たちは心から理解することができないからです。
いじめは、いじめられる側にどんなに理由があったとしても絶対にやってはいけない行為です。
いじめの理由を聞いた後には、なぜいじめをしてはいけないのかを話して、理解をしてもらいましょう。
真摯に子ども達と向き合うことでちゃんと理由を理解してもらうことができますよ。
保育士から保護者にトラブルを報告する
子供たちの間で何かトラブルがあった場合には、保護者に報告しなければなりません。
もちろん、いじめの場合も同様です。
ただし、保護者の方に報告をする場合には、起こった事実をしっかりと報告しましょう。
ついいじめられた子の側に立ちがちですが、いじめられた方が可哀想だなんて、個人的な感情を加えてはいけません。
いじめた側もいじめられた側も、保護者にとっては大切なお子さまであり、家庭での教育が必要な子供です。
教育方針は各家庭によって異なるところではありますが、子供たちがこれから一般社会で生きていく人へと成長するためには、親やその周りの大人から基本的な部分を学ばなければなりません。
まずは事実関係を伝え、中立な立場で冷静に保護者へと伝えましょう。
必要に応じては園長にもいじめの報告をする
いじめがエスカレートした場合や、保護者とのトラブルになりかねない場合には、保育士一人で対応することはできません。
保育園全体を巻き込んでのトラブルになる前に、責任者や園長に相談し、事前に対策を練った方が良い場合があります。
例えば、普段から何かと子どもの味方になりすぎ、考え方が自分の子ども中心になってしまっている保護者の方の子供がいじめに巻き込まれていた場合、話をよく聞いてくれない可能性があります。
そのような場合には、まず責任者や園長に報告をしましょう。
もし、報告すべきか迷う場合には、先輩保育士やその子供を担任として受け持ったことがある保育士に相談するのも一つの手です。
保育士が子供たちのいじめのような場面を発見したら
大人にも大人の社会があるように、子供にも子供の社会があります。
そのため、子供たちの間でもいじめのようなトラブルが起きるのは、保育士にとって日常茶飯事です。
その都度、保育士は見てみぬふりをするのではなく、1つ1つ丁寧に対応していく必要があります。
もしいじめのような雰囲気があった場合には、いつもよりも注意深く子供たちを観察し、いじめかいじめではないのか判断をすることが大切です。
もし、いじめであった場合には、適切な対応をとり、子供たちの健やかな成長を守らなければなりません。
そのためにも、保護者や責任者、園長に報告して、周りの大人で子供たちが健康に成長できる環境づくりをサポートしていきましょう。