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保育士も緊張する?保育参観の内容と気をつけることとは

入園・進級して慣れてきた頃にやってくるゴールデンウィーク。

このゴールデンウィーク明けには、慣れていたはずの子ども達がすっかり逆戻りし泣いて登園を嫌がる姿も多く見られます。

それを経てやっと落ち着いてきた6月ごろに行われることが多い行事が保育参観です。

初めての保育参観で声は出ないし頑張って声を出したら上ずるし、笑顔も不自然になって全身嫌な汗をかく保育士も多いのではないでしょうか。

保育参観なんて無ければいいのにと思っている保育士も少なくないかもしれませんね。

では保育参観って何のために行われるのでしょう。

目的をはじめ実際にどんなことをしているのか、ご紹介していきます。

何のために保育参観をするの?

保育園に子どもを預けて仕事に行っている間も保護者は子ども達の事を気にかけています。

そんな保護者に安心して預けてもらうために保育参観を行います。

見てもらいたいポイントは

園での生活のようす

朝、登園してから降園するまでの生活の流れを見てもらうことで、子ども達が自分で出来る事や手伝いが必要なことを知ってもらいます。

お友だちとの関わり方

子ども達が家族以外の友だちや先生たちと、どのような関わり方をしているのかを見てもらいます。

子ども達を取り巻く物的環境

保育室やおもちゃ、トイレなどの設備や環境を見てもらいます。

保育参観に向けてどんな準備が必要?

保育参観に向けてどんな準備が必要か、いくつかの項目にわけてご紹介します。

流れを確認し計画をしっかり立てる

保護者に見てもらいたいポイントを意識しながら計画を立てる必要があります。

仕事をしている保護者が多いため午前中を参観の時間とし、参観の期間を3日間とり、その日程の中で自由に見学してもらうという園や午前中参観で午後は親子で降園してもらい1日で終わる園など、園によって方針が違うようです。

どちらにせよ大好きなお母さんを目の前に、泣いて離れないこともあるでしょう。

そんな時にどう対応するかなども、しっかり計画し他の保育士と共通理解していくことが大事です。

保護者への連絡

日程が決まったらすぐに保護者へ知らせます。

親子で活動する場合は、動きやすい服装で来ていただくなどお知らせも必要になってきます。

当日使う物の確認

朝の会など日常生活の部分では、子ども達が大好きな手遊びや絵本など準備するとよいでしょう。

また季節の歌は、保護者も一緒に歌えるよう歌を選ぶとよいかもしれませんね。

参加型の保育参観の場合は、

月齢が低い0~2歳児クラスではメインの保育で親子活動をすることもあるので、机や椅子などの配置もあらかじめ想定し計画しておくことが大切です。

3~5歳児では季節の制作や親子でおもちゃ作りなど制作がメインなことが多いので、使う物の数や十分な材料を予め用意し、当日ばたばたしなくても良いように名前を書いた袋やお道具箱のふたに入れておくなど工夫することも大事です。

保育参観でどんなことをするの?

0~1歳児クラスの場合

普段の生活を見てもらうことがメインになります。

朝の会で出欠をとるときの名前呼びなどは保護者に成長を感じてもらえる一瞬かもしれません。

また歌や絵本への興味関心も見てもらうと良いでしょう。

自由遊びの姿では、お友だちとの関わり方を見てもらうことも出来ます。

おやつや昼食などでは、自分で食べている姿に成長を感じてもらうことが出来るでしょう。

0~1歳児クラスでは親子での触れ合い遊びを行う園もあります。

帰宅してからやお休みの日の遊びの参考にしてもらえるような内容にすると良いでしょう。

2歳児クラスの場合

2歳児は自分で何でも挑戦したい時期です。

入園進級してから出来るようになったことを保護者に見てもらうには絶好のチャンスです。

身の回りの事を自分でする内容を取り入れましょう。

短時間ではありますが、椅子に座って先生の話を聞いてから一斉に行動に移ることも出来るようになります。

集団生活ならではの姿を見ることで子ども達の成長を感じてもらうことが出来るでしょう。

参加型の保育参観の場合2歳児では保護者と一緒に簡単なルールのあるゲームをしたり、一緒におもちゃを作ったりする園もあります。

3~5歳児クラスの場合

朝の会では、お当番活動をするなど集団活動をする姿を見せるチャンスがあります。

制作や体操などをする前に着替えをしたり、昼食の準備をする姿など、先生の話をしっかり聞いて自分のことは自分でしたり、困っているお友だちの手伝いをしたりしている姿を見てもらうことが出来るでしょう。

参加型の保育参観の場合は保護者と一緒におもちゃを作ったり、チームを作って協力するようなゲームをしたりする園もあります。

保育参観で気を付けたい事

出欠の確認

保護者全員が必ず休みを取って参加できる場合ばかりではありません。

保護者が出席できない子どもへの配慮も必要になってきますので、出欠を取る事は大切になってきます。

また参観の期間中、園を開放することになりますので外部の人が入りやすくもなります。

各家庭、誰が見に来るのか把握することも大事です。

駐車場の確保と近隣へのお知らせ

1日で同じ時間帯に一斉に参観が行われる場合、十分な駐車場の確保と案内が必要になってきます。

路上駐車などで近隣へ迷惑がかかることのないよう、十分に配慮する必要があります。

また行事のために車の通りや出入りが多くなることを、近隣へお知らせしておくことも大事です。

保護者のマナー

参観の間、保護者同士がお話しに夢中になって保育の妨げにならないよう声を掛けることも大事です。

またSNSなどに参観の写真や動画をアップすることでトラブルになる事が多くなってきていますので、保護者へは諸注意として十分に理解してもらう必要があります。

園によっては写真や動画の撮影を禁止しているところもあります。

まとめ

園によって保育参観の形は変わってきますが、保護者に見られながら保育をすることは保育士にとってとても緊張するものです。

ですが保護者が安心して保育園に預けてもらうためにも大事にした行事です。

日常の様子を見てもらうことで子ども達の成長に気づいてもらったり、家での接し方の参考にしてもらえるように、しっかりと子ども達と関わる姿を見せたいですね。

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