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保育士が外国人の保護者と仲良くやっていくには?

外国人
こんにちは、現役の保育士ライター、けんたです

保育士は、どの子どもにも公平に愛情深く接することが求められています。

しかし、言葉の通じない外国人の子どもの場合、対応するのが難しいのが実情です。

保育士が外国人の子どもたちや保護者に上手に接するには、どうしたら良いのでしょうか。

外国人の子どもは増えている

近年ではどんどん在留外国人の数が増え続け、現在では約250万人近くの外国人の方が日本で暮らしています。

在留外国人の中には、小さな子どもと一緒に日本にやってきた人や、日本人と結婚して子育てをしている人が含まれます。

子どもを日本の言葉や文化に早くなじませるためにも、保育所を利用する外国人は今後も増えていくことでしょう。

保育士には、こうした外国人の子どもたちが疎外感を感じることなく、できるだけ早く周りと溶け込めるようにサポートすることが求められています。

保育士と外国人の保護者の間でのコミュニケーション

外国人の保護者の中には、日本に来たばかりで、日本語が話せなかったり、日本人の話し方に慣れていない人も多いです。

例えば、「明日、遠足があるので水筒にお茶を入れて持たせてください。ジュースはダメです」というような、日本人には簡単な連絡事項でも、外国人の保護者には、構文が複雑過ぎて理解できないことがあるのです。

私自身、英語がペラペラだったら良いのに、と何度思ったかわかりません。

しかし、英語圏ではないアジアなどから引っ越してきた子どもを預かっている場合は、保護者が英語も全くわからないこともよくあります。

英語だけでも難しいのに、中国語とか韓国語とかベトナム語とか、考えただけでも頭を抱えてしまいますよね。

しかし、特に外国語を勉強していなくてもわかりやすく言い換えた日本語で、上手にコミュニケーションを取ることは可能です。

外国人の方も日本に住むにあたり、最低限の単語を理解していることが多いので根気強くコミュニケーションをとっていきましょう。

私の場合、子どものお迎えに来た保護者に明日、園に持ってきて欲しいものを実際に見せて、ジェスチャーで伝えるという方法が有効でした。

本当に大事な事がある場合はご家族の方に日本語ができる方がいないかを確認し、通訳をお願いするという方法もあります。

通訳する方が見つからない場合はインターネットでグーグル翻訳などを使えば、筆談が可能ですのでスマホを使って筆談を試みましょう。

もし、日本に来たばかりの方の場合は、子供のことをとても心配される保護者の方が多く、安心させるように努力してくことが必要です。

保育士が外国人に配慮すべきこと

イスラム教などでは豚肉を食べてはいけないことになっています。

豚肉は、日本では子ども向けメニューによく入っているので、外国人の子ども用にお昼ごはんを特別に準備しなければいけないこともあります。

このような宗教による制限や決まりは最大限に理解し、配慮していかなければ外国人の方の信頼を得ることは難しいでしょう。

また、お箸を使って食事をする習慣のない国から来た子どもたち、皿を手に持って食事をするのがマナー違反という国から来た子どもたちもおり、日本のマナーでしつけると保護者とトラブルになるケースもあります。

宗教や文化的な習慣を尊重すべきですが、すべて外国人の子どもや保護者の要求通りにすると、園のルールを大きく逸脱してしまい思わぬところから不満がでてくる可能性があります。

うまくバランスをとりがなら最低限の保育園のルールも理解してもらわないといけません。

この辺りは急がずにゆっくり時間をかけて、外国人の子ども、保護者ともに理解してもらうよう努力しましょう。

今後は外国人保育士も増えていく?

保育士の慢性的な人手不足と、増え続ける外国人の子どもへの保育に対応するため、国は2014年に首都圏および関西圏に特区を設け、外国人の保育士の受け入れを始めました。

また、中学生や高校生の時に親と一緒に日本へ引っ越してきた外国人の子どもたちを対象に、神奈川県では、YMCAの専門学校で保育士の資格を取るための奨学金制度ができました。

日本国内の保育施設では、英語以外では、中国語や韓国語を話す外国人が多く、保護者とのコミュニケーションを図ったり、幼い頃からインターナショナルな感覚を身に着けさせるためにも、外国人の保育士が今後ますます必要とされる、と考えられるためです。

今、外国人の子どもたちやその保護者と仲良くやっていくコツをマスターできれば、将来、外国人の保育士が職場に入ってきた時に、慌てずにすむでしょう。

どんどん日本もグローバルな環境になってきているのね

海外の文化を尊重し、違いを楽しもう!

今後、日本で暮らす外国人とその子どもたちは増え続けると考えられます。

それに伴って保育士として外国人とのふれあいが増えていきます。

あなたが今、「コミュニケーションが大変そう」「生活習慣が違うから気をつかう」のようなネガティブな考えを持つのはある程度仕方のないことです。

しかし、逆に考えると「異文化を知ることができる」「自分が海外に出た時に役に立つかもしれない」といったポジティブな考えを持つことで外国人の方とのふれあいも楽しくなるのではないでしょうか。

仕事として割り切って人間関係を構築するのもいいですが、自分から興味を持って付き合っていくことで自ずと楽しみながら働くことができるでしょう。

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